はじまり

小学校の教員は、生徒が思うように学習していないとすぐに自分自身の振る舞いを反省するという。自分の教え方に問題はなかったか、生徒への配慮はじゅうぶんだったか…。いっぽう大学の教員は、すぐに学生のせいにする。だが、学生が授業をサボるのも、授業中におしゃべりするのも、じつはサービスの質が低いからなのだ。面白くて意味のある「もの・こと」について真面目に考えなくてはならない。

ぼくたちのプロジェクトは、“プロ”としてのサービスを問うことから始まった。教員は、そろそろ教壇を壊したほうがいい。学生も、固定されたイスや机を動かして、学ぶことが楽しくなるような場について考えるべきだ。とりあえず、スイッチはONになった。

(転音電音, p. 6)